しいのき迎賓館のご案内
長く石川県政の歴史を刻んできた旧県庁をリニューアルした「しいのき迎賓館」。正面は大正13年(1924)建築の格調ある意匠をそのままに、反対面は現代的なガラスの空間に生まれ変わりました。樹齢約300年(推定)の“堂形のシイノキ”をシンボルに、周辺の総合観光案内や、レストラン・カフェ、会議室、ギャラリーなどの憩い・交流の空間を備えた施設として、金沢の都心に新たなランドマークが誕生しました。
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旧石川県庁舎本館
旧石川県庁舎本館は、大正13年(1924年)に竣工した、鉄筋コンクリート造の建物で、設計は国会議事堂などの設計に携わった、大蔵省大臣官房臨時建築部 技師
矢橋賢吉氏が行い、施工は日本土木株式会社(現:大成建設株式会社)により建設されました。
新県庁舎(金沢市鞍月)への移転に伴い、平成14年(2002年)12月27日の閉庁までの約78年間県庁舎として使用されました。
石川県政記念
しいのき迎賓館は、旧県庁舎の一部を保存し、天然記念物であるしいのきと一体の外観や歴史的な意匠が残る玄関ホールや中央階段などの内部のデザインを活かしながら、新たな文化を育み、にぎわいの創出に貢献するものとして生まれ変わりました。
※しいのき迎賓館の開館は平成22年(2010年)4月です
免震装置が見学できます
旧石川県庁舎本館は、大正13年に竣工した県内で最も古い鉄筋コンクリート造建築物のひとつと言われています。
しいのき迎賓館の開館に当たっては、その外観や構造体の一層の保存・活用を図るため、免震構造を採用しており、しいのきプラザでは、見学コーナーを設けて来館者に免震装置をご覧いただくことができます。
旧石川県庁舎本館
1 建築概要
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着 工 |
大正11年6月 |
完 成 |
大正13年6月(全体完成:大正15年3月) |
構 造 |
鉄筋コンクリート3階建(前面塔屋4階建) |
延床面積 |
8,642.10 ㎡ |
建 設 費 |
約123万円 |
設 計 者 |
矢橋 賢吉(旧大蔵省、工学博士、国会議事堂建築の直接的責任者) |
施 工 者 |
日本土木(株) 大阪支社[現 大成建設(株)] |
2 建物の特徴
- 石川県で初めての本格的鉄筋コンクリート造
- 金沢では初の非様式的な近代建築
- 外装レンガは、大正11年建築の旧帝国ホテル本館で日本初に使用されたと言われる愛知県武豊産のスクラッチタイルを使用
- 平面計画は略中字形で国会議事堂平面を踏襲
- 内装は、漆喰仕上げの天井や正面玄関の漆塗りの扉など当時のモダニズムの粋を極めている。
- 電気、暖房、水洗便所など当時の最新設備を導入
3 設計趣旨
- シイノキの色彩と建物の調和を図る。
- 近代建築学の理想を具体化し、執務の便宜を主眼に、適当な美術的装飾を加味する。
- 県下の特産品を建物に応用し、一般に紹介する。
旧県庁用地、県庁舎の変遷
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文禄4年 (1595年) |
前田利家が京都の三十三間堂を模した堂形の的場をこの場所に建て、家臣に通り矢を練習させた。 |
17世紀前半 |
通称「堂形」と呼ばれた米蔵(2万5千石)があり、家臣等に給する扶持米、切り米が収蔵されていた。 |
明治4年 (1871年) |
廃藩置県で金沢県誕生。 |
明治5年 (現白山市) |
県庁を石川郡本吉村に移し、能美郡湊村と合併し石川郡美川町と改め、県名を石川県とする。 |
明治6年 |
県庁が美川町から現在地に移され、庁舎には堂形前の旧藩庁付属営修局建物(旧県警本部付近)が充てられた。 |
明治13年 |
県庁舎が建てられた。 |
大正13年 (1924年) |
現在の旧本庁舎が建てられた。 |
平成15年 (2003年) |
県庁が新県庁舎(鞍月)に移転した。 |
ご高齢の方、お体の不自由な方へ |
しいのき迎賓館では、貸し出し用の車椅子を3台用意しております。また、館内にはスロープ、エレベーターがございますので、安心してご来館ください。
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